南大島診療所<ごあいさつ>

奄美大島の南部、瀬戸内町で地域に密着した診療活動を行なっております。

ご あ い さ つ

南大島診療所・所長
杉原 雄治


 1961年に南大島診療所が古仁屋に開設し59年が経ちます。開設当時は数名の開業医が自由診療を行い、誰もが等しく医療を受けることができず、まさに死ぬときしか医師に診てもらえないという状況でした。当時民主的運動が広がり自分たちの診療所設立の運動がおこりました。こうした取り組みの中1口400円の出資金による医療生活協同組合を設立し南大島診療所が開設されました。地域の医療の要求にこたえ診療所は発展してきました。1980年代に青年医師2名体制による医師体制の定着、医療機器の充実により地域になくてはならない存在となりました。しかしこの59年間で瀬戸内地区は大きく変化しました。1960年当時の人口は23798名から2020年7月末は8841名と1/3に迫るまでに減少しています。道路状況も改善し名瀬は車で50分程度の距離となり通勤圏、診療圏となりました。
 南大島診療所の地域でのあり方も開設当時と大きく変化しました。2011年に19床の病床を8床に減らし常勤医師を2名より1名と診療縮小を行いました。今回老健せとうちの管理業務と南大島診療所の所長業務を2名の医師から1名で行うため、老健せとうちへの診療所移設を行いました。高齢化が進む瀬戸内地区では家庭医と在宅医療そして介護分野での取り組みが強く求められています。南大島診療所は老健せとうちへ移転し、医療・介護への新たなる活動に取り組んでいきます。
 現在高齢者や要介護者の方の移送を訪問介護にて行うべく、福祉有償運送の申請を瀬戸内町に行っています。また今後旧南大島診療所の2階病棟部分は高齢者住宅へ改築したいと考えています。今回の診療所移転は皆さんが住み慣れた地域で住み続けることができるよう医療・介護の分野で更なる取り組みを進める新たな1歩になると考えています。
 地域住民や組合員さん、患者さんから信頼される医療機関として、これまでの歴史や経験を踏まえ今私たちに求められる事は何かしっかりと捉え、皆さんと共に協同の営みとして医療生協の活動に取り組んでいきます。